研究開発コラム

化粧品をオリジナル原料開発メーカーにOEM依頼するメリットとは?

化粧品業界で成功するポイントの1つは、独自性があることです。

社会には多くの化粧品が販売されているため、いかに他社と差別化するかを考える必要があります。

ただし化粧品を新しく製造するハードルは、非常に高いといえるでしょう。

そこで化粧品の新規開発を考えている企業には、化粧品のオリジナル原料を開発しているメーカーにOEMを依頼する方法がおすすめです。

本記事では、オリジナル原料開発メーカーにOEMを依頼するメリットやデメリット、OEMの流れ、オリジナル化粧品販売を成功させるポイントをわかりやすく解説します。

オリジナル原料化粧品をOEM依頼し成功したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

オリジナル原料化粧品のベース成分とは

ここからは、化粧品のベースになる成分について詳しく解説します。

水性成分

水性成分は、化粧品のテクスチャーを決定し、肌への浸透性や保湿力を向上させる成分です。

代表的な水性成分には、水やグリセリン、アロエベラエキスなどがあります。

肌に水分を供給して乾燥を防いだり、化粧品を肌に浸透させる役割があります。

油性成分

油性成分は皮脂と似た性質を持ち、肌に栄養を与えたり、保護膜を形成したりする役割があります。

代表的な油性成分には、ホホバオイルやアボカドオイル、シアバターなどがあります。

これらの成分は、乾燥肌の保湿や肌表面の保護に効果的です。

界面活性剤

界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる役割を果たし、化粧品の洗浄力や泡立ちを調整します。

主に洗顔料やシャンプーなどの洗浄製品に使用されることが多いです。

一般的な界面活性剤には、ラウリル硫酸ナトリウムやココイルグルタミン酸、ココイルメチルタウリンナトリウムなどがあります。

これらの成分は、皮脂や汚れを浮かせて落とし、肌を清潔に保ちます。

独自成分とオリジナル原料

ここからは化粧品の独自成分と有効成分の違いや、オリジナル原料で化粧品を開発するメリットについて、詳しく解説します。

独自成分とは

独自成分とは特定のブランドや企業が独自に開発した成分であり、その特性や効果が他社の製品にはないものです。

独自の技術や研究に基づいて生み出された独自成分は、他の競合製品との差別化を図るために重要です。

例えば、特定の植物由来成分や特殊な化合物などがこれに該当します。

独自成分を使用することでブランドのユニークさや革新性をアピールし、顧客の興味や信頼を獲得することが可能です。

独自成分と有効成分の違い

独自成分と有効成分は、異なる性質と役割を持ちます。

独自成分は、特定のブランドや企業が独自に開発した成分です。

ブランドの差別化や製品の独自性を強調し、顧客の注目を集めるために独自成分を入れている企業は少なくありません。

一方、有効成分は一般的に使用される成分で、特定の効果や機能を持つものですが他社の製品にも使用されることがあります。

しかし有効成分は特定の効果を提供するために使用され、有効成分を求める顧客も多いことから欠かせないものといえます。

オリジナル原料のメリット

オリジナル原料のメリットは、自社ブランドの化粧品を開発できることです。

他社との差別化が図れることから、顧客に自社の化粧品として独自性や新しさを提供できます。

また品質管理や安全性の確保が容易になり、ブランドイメージの向上にもつながります。

さらに、オリジナル化粧品の研究開発から製品化まで、各プロセスを一貫して支援してくれるオリジナル原料開発メーカーとのパートナーシップが築ける点も魅力です。

化粧品をオリジナル原料開発メーカーにOEM依頼するメリット

ここからは自社で販売する化粧品をオリジナル原料開発メーカーにOEM依頼するメリットを紹介します。

少ないロット数でスタートできる

通常、少量生産はコスト効率が悪く、受け付けていない場合があります。

しかしOEM開発メーカーは一般的には柔軟な生産体制を持ち、小ロット生産にも対応可能です。

そのため新規ブランドやスタートアップ企業でも、市場ニーズやトレンドに合わせた少量の化粧品から製品開発を始められます。

また少量生産からスタートすることでリスクを最小限に抑えながら市場投入を行い、需要の検証やフィードバックを受けながら製品を進化させることも可能です。

化粧品製造販売の流行や情報を得られる

オリジナル原料を配合した化粧品を新しく製造販売するには、化粧品市場の動向や消費者の好みを自社で把握する必要があります。

自社で市場動向や消費者の好みを調査するには、経費や時間が多くかかります。

しかしオリジナル原料開発メーカーにOEM依頼することで、化粧品業界の最新情報や化粧品の流行などを取り入れた提案を受けることも可能です

状況に適した商品を適宜開発することで、企業の評価を高めることができます。

開発から製造まで全て依頼できる

化粧品を開発するには、専門のチームや製造するための施設を持つ必要があります。

しかしOEMメーカーに製造を委託する場合、通常は開発から製造まで一貫してサポートしてもらえます。

製品のコンセプトや仕様、処方の提案やサンプル製造、テスト、パッケージング、最終的な製品の製造まで、あらゆるステップをOEMメーカーに任せることが可能です。

また専門家の支援を受けながら、製品の品質や効果を確保することもできます。

販売だけに集中できる

製造をOEMメーカーに依頼すると製造プロセスや品質管理などの手間やリソースを省けるため、販売戦略の立案や顧客サービスの向上に注力できます。

また製品の開発に関する知識や技術を持たなくても、OEMメーカーが一貫してサポートするため、事業者は製品の品質や効果に自信を持って販売できます。

さらに販売に専念できることで、市場のニーズやトレンドに応じた柔軟な製品ラインナップを用意することも可能です。

化粧品をオリジナル原料開発メーカーにOEM依頼するデメリット

ここからは、オリジナル原料開発メーカーにOEMするデメリットについて詳しく解説します。

自社の製造技術は成長しない

製造を外部に委託すると、自社内での製造技術や生産能力の向上機会が失われる可能性があります。

将来的に製造の自立を考えている企業であっても、外部委託を繰り返していると自社のノウハウが蓄積できません。

また製造プロセスに対する理解や制御が不十分なため、製品の品質や効果の一貫性にも影響を及ぼす可能性があります。

仕入れコストが高くなる可能性がある

オリジナル原料開発メーカーにOEM製造を委託する場合、そのメーカーが持つ技術やサービスの価格に依存することになります。

コストは製品の仕様や量によっても変動するため、状況によっては予算の見積もりやコスト管理が難しくなることがあるでしょう。

さらにOEMメーカーによっては追加の費用が必要な場合もあり、利益率や競争力に影響が出る可能性もあります。

オリジナル化粧品OEMの流れ

ここでは、オリジナル化粧品をOEMする全体の流れについて、わかりやすく解説します。

初回打ち合わせをする

初回打ち合わせでは、顧客とOEMメーカーが初めて顔を合わせ製品のコンセプトや要件を明確にします。またいずれかの時点で、メーカーの受託ライン(製造設備や試験室)などを実地調査しておくことも大切です。

お互いの目標を共有し、プロジェクトの方向性を決定してください。

処方サンプルを確認

次にOEMメーカーが提供する処方サンプルを評価し、製品の質感や効果を確認します。

また、可能であれば自社の「独自成分」を処方に含めてもらうとよいでしょう。

独自成分を処方に含めてもらうと、たとえOEMの場合でも自社独自の製品(独自成分配合のブランドとして)を販売できます。

調整や修正が必要な場合は両者協力して進めてください。

製造ロットを決定する

製造ロットの決定は製品の需要や費用、在庫管理などを考慮し、適切な量を決定するプロセスです。

OEM先によっては、製造1ロットの大きさが大きすぎて過剰在庫となる場合もあるため、よく検討することが重要です。

製造ロットが大きすぎると在庫リスクが生じ、小さすぎるとコストが増加するため、需要予測や市場動向を分析して決定しましょう。

梱包資材の選定とテストをする

次に製品の梱包に使用する容器やパッケージを選定し、実際にテストを行います。なおOEM先によっては、希望するパッケージング設備(ビンや樹脂製ボトルなど)がない場合もあります。委託前には設備を確認しておきましょう。

製品の保護や外観の美しさ、操作性などを検証し、最適な梱包資材を決定します。

容器選定と最終見積もり

製品の容器やラベルなどのデザインを決定したら、最終的な見積もりを取得します。

製品の全体像が完成した後は、製造に向けての最終段階に入ります。

アフターフォロー

オリジナル原料化粧品の製造が完了した後も、OEMメーカーは顧客に対するサポートを提供します。

製品の品質管理や問題解決、追加のサービスやサポートが必要な場合はすぐに連絡しましょう。

オリジナル原料化粧品の販売を成功させるポイント

ここでは、オリジナル原料を含む化粧品の販売を成功させるポイントについて解説します。

マーケットとターゲットの明確化

マーケットとターゲットの明確化は、化粧品業界の競合状況や顧客のニーズを把握するために必須です。

ターゲット市場を特定し顧客の要望に応えるオリジナル原料化粧品を提供することで、自社製品の競争力を高めてください。

OEM依頼をすれば、マーケットとターゲットの調査に時間を割くことが可能です。

商品コンセプトの設定

商品コンセプトを決める際は、自社ブランドとして、どのような特徴や価値があるのか、具体的に示すことが重要です。

独自成分などの他社との差別化になるオリジナル原料を配合したり、自社ブランドの付加価値を強調することで、顧客に自社化粧品の魅力を伝えられます。

またターゲット層に合わせ、シミやニキビ、乾燥などどのような問題が解決できる製品なのかアピールすることも重要です。

最適な販売チャネルの活用

最適な販売チャネルの活用は、顧客に製品を届けるための重要な手段です。

通常の店頭販売だけでなくインターネットやSNSを活用したオンライン販売など、複数のチャネルを活用することで、幅広い顧客にアプローチできます。

OEM化粧品メーカーとの良好な関係づくり

OEM化粧品メーカーとの良好な関係構築は、化粧品の品質や納期を確保するうえで重要です。

コミュニケーションを通して継続的な信頼関係を築くことが、化粧品販売が成功するポイントです。

OEMメーカーに具体的な要望を伝え、フィードバックを得てビジネス機会を探ることで、事業の成長を促進できます。

まとめ:オリジナル原料化粧品はOEM依頼して販売を成功させよう

オリジナル原料を配合した化粧品は、ブランドの差別化や顧客のニーズに応えるためにも重要です。

オリジナル原料開発メーカーにOEMすることで、効率的な製造と販売を同時に実現できるでしょう。

オリジナル原料化粧品の販売を成功させるポイントは、適切なマーケティング戦略や開発メーカーとの継続的な関係構築です。

本記事を参考にオリジナル化粧品を開発メーカーにOEMし、最短で自社の利益を増加させてください。


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